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大会・月例会

開催案内

上智大学史学会第75回大会
公開シンポジウム
東アジアの総力戦と戦後変革を再考する
―日中比較史の新たな地平へ―

日 時:2025年11月23日(日)13:30~17:00

​会場:上智⼤学四⾕キャンパス 中央図書館棟L-921教室

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趣旨説明:コーディネーター 笹川裕史(上智大学)
報告:三品英憲(和歌山大学)齋藤邦明(東洋大学)中村江里(上智大学)

【趣旨】
 今年2025年は、第二次世界大戦の終結80周年にあたる。この節目の年に、現時点における歴史研究の到達点を踏まえながら、東アジア、とりわけ中国と日本における総力戦がそれぞれの戦後の変革や社会にもたらした影響について、比較史の視点から再検討したい。
 このようなテーマのシンポジウムを企画したきっかけは、本シンポジウムの報告者の一人である三品英憲氏(和歌山大学)が、昨年9月に『中国革命の方法』(名古屋大学出版会、2024年)という優れた著書を上梓したことである。同書は、直接的には戦後中国の土地改革をとりあげ、中国側の公定歴史像を批判しながら、革命の深層で進行していた暴力と混沌に満ちた凄惨なドラマを描いている。そして、その凄惨な事態を招き寄せた背景には、日中戦争や戦後の国共内戦など、戦争の影が通奏低音のごとく執拗にまとわりついていたことも示されている。
 まず、著者の三品氏には、上記著書の中から戦時・戦後日本との比較に資するような素材を取り出し、それに焦点を絞る形で問題提起的な報告をお願いした。たとえば、土地改革における戦争の規定性、改革の理念と実態との乖離、それがもたらす深刻な影響、日本社会との比較、従軍兵士たちの質的変化(「逃げる兵士」から「逃げられない兵士」へ)などが、主な話題となろう。

 

 続いて、これに応答する形で日本史側の報告を2本準備した。
 1本目は日本農業史研究の専門家である齋藤邦明氏(東洋大学)の報告である。そこでは、日本の地主制やイエ・ムラの「封建的性格」を強調してきた従来の議論を相対化する最近の研究動向を踏まえつつ、戦後日本の農地改革論の現況と課題を論じていただく。その上で、三品報告との対話をお願いした。たとえば、農地改革が前提とする日本の農村社会像(GHQの日本農村社会認識)については、すでに疑義が呈されており、農地改革を正当化するナラティブの生成・変容過程も検討課題となろう。中国土地改革の場合との顕著な相違点とともに、類似した問題の構図も浮かび上がる。
 2本目は、戦争トラウマや従軍兵士の内面に光をあててきた中村江里氏(上智大学)の報告である。三品氏の上記著書で描かれた「逃げられない兵士」の登場を中心に、自身の研究に引きつけて、日本の従軍兵士像との比較や対話をお願いした。戦前の日本社会においては、「赤紙」一枚で死地に赴く「逃げられない兵士」は、ごく通常の姿であったかもしれないが、当時の中国社会のように、そうした存在が自明ではなかった事例を踏まえるなら、改めて「逃げられない兵士」を作り出す社会の側のメカニズムと彼らが抱え込んだ内面的な問題点について、社会情勢との関わりも含め、議論することになろう。
 なお、本シンポジウムは、外部にも開かれた「場」をめざすという方針にもとづき、本学会理事会の合意を得て、中国基層社会史研究会との共催という形で運営する。フロアからの自由で活発な発言を歓迎したい。

上智大学史学会第75回大会ご案内

日 時:2025年11月23日(日)9:30開始(受付9:00~)

場 所:上智大学四谷キャンパス図書館<受付:9階>

上智大学以外の方は図書館入場時に受付に氏名を申告してください

形 式:対面のみ

    準備の都合上、事前申し込みをお願いします。

事前申し込み締切:11月6日(木)

下記URLかQRコードの「申込みフォーム」に入力、送信してください。

https://forms.office.com/r/yhbgNG6mQW

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◆ 部会研究発表(9:35~)

東洋史・日本史部会(図書館9階911)

  9:35~10:15 「出土簡牘よりみる秦代の地方祭祀」

                           柳川 遥(上智大学大学院)

10:20~11:00   「寺院の節供にみる中世的食膳具の成立

                                 ―「牛原御庄節器支配事」の再検討―」

                            加藤 千晶 (本会会員)

11:05~11:45  「中等学校における軍人募集と同郷・同窓意識」

竹中 義顕(広島大学大学院)

 

11:50~12:30  「日欧史料に見る大眼宗騒動」

澁谷 佳央梨(上智大学大学院)

 

西洋史部会(図書館9階921)​

10:00~10:40 「キュベレー女神の神殿メートローオンの機能についての再考」

秋山 小百合(上智大学大学院)

10:45~11:25 「帝政前期ローマ帝国におけるtrinquiの再検討」 

山口 可鈴(上智大学大学院)

 

11:30~12:10 「呪詛板にみるローマ世界の問題解決の諸相

                ― バースとマインツの比較 ―」

悉知 希海(上智大学大学院) 

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◆ 公開シンポジウム(13:30~17:00)(図書館 9階 921)

「東アジアの総力戦と戦後変革を再考する―日中比較史の新たな地平へ」
13:30~13:40  会長挨拶・趣旨説明 笹川 裕史(上智大学史学会会長)

 

13:40~15:20 三品 英憲(和歌山大学)

                   「中国における総力戦体制の成立と基層社会の構造

                                      ―戦後国共内戦期共産党の社会改造と強制力―」

 

15:20~15:50 斎藤 邦明(東洋大学)

                   「日本の総力戦体制下の農村社会と農地改革

                                      ―中国の基層社会と土地改革との対話―」

 

15:50~16:00 休憩

 

16:00~16:30 中村 江里(上智大学)

                   「戦場からの逃避/戦場への拘束―日本軍兵士の場合」

 

16:30~17:10 総括討論

 

◆ 総会(17:10~17:30) (図書館9階921)

◆ 懇親会(18:00~20:00) 主婦会館 プラザエフ

【懇親会会費】正会員5,500円/学生会員2,000円

上智大学史学会・院生会合同月会(2025年10月)

下記のとおり、 月例会を開催いたしますので、ご参集下さいますようご案内申し上げます。​

                          ≪10 月≫上智大学史学会・院生会合同月例会

日 時:2025年 10月 18日(土)13:30~16:30 

場 所:12号館 203教室 

報告者・題目:

 

山本渉(上智大学大学院博士後期課程)

     「十津川郷研究の論点」

三浦麻美(埼玉学園大学講師)

     「ベギンとドイツ騎士修道会

       —中世後期テューリンゲンにおける聖人崇敬と宗教実践—」

事前申し込みは不要です。

*お問い合わせ先 dhistory@sophia.ac.jp

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予告

第75回  上智大学史学会大会 2025年11月23日(日) 9:30~

上智大学史学会・院生会合同月会(2025年6月)

下記のとおり、オンラインで月例会を開催いたします。ご自宅からもお気軽に参加できますので、お申込みの上ご参加ください。​

                          ≪6月≫上智大学史学会・院生会合同月例会ご案内

日 時:2025年6月28日(土)13:30~16:30 

報告者・題目:

 

荻野美櫻子(東京大学大学院人文社会系研究科 院生)

「東方キリスト教世界におけるイスラームの名称を巡る諸問題」(仮)

 

高久充(上智大学史学会会員)

「カヴォリ-ヴァンニ往復書簡:カヴォリ神父『回想録』はどのように誕生したか」

 

*Zoomのミーティング機能を使用し、リアルタイムで実施します。

事前申し込みが必要です。申込の締切は、6月26日(木)です。

下記URLにある「申込フォーム」に入力して送信して下さい(QRコードも添えます)

https://forms.office.com/r/acA2mbjsYS

*お問い合わせ先 dhistory@sophia.ac.jp

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予告

月例会 10月後半に開催予定

第75回  上智大学史学会大会 2025年11月23日(日) 9:30~

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上智大学史学会第74回大会ご案内

日 時:2024年12月15日(日)9:30開始(受付9:15~)

場 所:上智大学四谷キャンパス12号館<受付:12号館203>

形 式:対面 ※事前申し込みが必要です。

事前申し込み締切:12月2日(月)

下記URLの「申込みフォーム」に入力、送信してください。 https://forms.office.com/r/Tas5SUWpWX

案内ちらしはこちらからご確認ください。

◆ 部会研究発表(9:30~)

アジア・日本史部会(12号館2階201)

10:00~10:40 漢代における女性 旌表

陳 婧琛(上智大学大学院)

10:45~11:25  正徳新令以前の近世日本の養蚕業

Paul Liu (上智大学大学院)

11:30~12:10  日本占領期の児童福祉政策と戦災孤児の表象

中森 柚子(広島大学大学院)

西洋史部会(12号館2階202)​

10:00~10:40 聖職者たちの行動にみるナチ政権下のカトリック教会

廣田 優希(上智大学大学院)
10:45~11:25 1912年ローレンス・ストライキと「ブレッド・アンド・ローズ」の神話 

内川 創達(一橋大学大学院)

11:30~12:10 レコンキスタ後のマラガにおけるムスリムと北アフリカ

新井 梨予(上智大学大学院) 

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◆ 公開シンポジウム(13:30~17:00)(12号館1階101)

「『検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?』は なぜ注目されるのか?」
報告1:小野寺拓也(東京外国語大学)「パブリック・ヒストリーと歴史学はどこで折り合えるのか?-〈解釈〉が投げかけるものー」
報告2:田野大輔(甲南大学)「ナチスの「相対化」にどう向き合うべきか?―「田野調査(フィールドワーク)」が明らかにしたことー」

13:30~13:35 会長挨拶

笹川 裕史(上智大学史学会会長)​

13:35~13:40 趣旨説明

森田 直子(上智大学)

13:40~15:20 報告1&2

15:20~15:40 休憩

15:40~16:00 コメント

16:00~17:00 討論

司会:森田 直子(上智大学)

 

◆ 総会(17:00~17:20) (12号館1階101)

◆ 懇親会(18:00~20:00) アルカディア市ヶ谷

【懇親会会費】正会員5,000円/学生会員1,500円

上智⼤学史学会11⽉例会
ミニ・シンポジウム

「地域の公共性から歴史学を考えなおす
─⽴⽯と諏訪におけるパブリック・ヒストリーの試みから─」

日 時:2024年11⽉2⽇(⼟)13:30〜17:00

​会場:上智⼤学四⾕キャンパス 中央図書館8階 L-821

主催:上智⼤学史学会、後援:パブリックヒストリー研究会

​フライヤーはこちら

※ 会場が中央図書館内のため、上智⼤学のIDカードをお持ちでない⽅には、エントランスにて、お名前・ ご所属・訪問場所(L-821)・⼊/出時間をご記⼊いただくことになります。予めご承知置きください。

※ 当⽇は、本学の学園祭(ソフィア祭)の開催時期に当たっております。メイン・ストリート等は混雑が 予想されますので、お気を付けてお越しください。

牧⽥義也 ⽒(⼀橋⼤学)  「協働と敵対性─⽴⽯企画の可能性と課題─」 
北條勝貴 ⽒(上智⼤学)  「負の歴史をめぐる合意形成─〈余所者〉が問えるもの/問えないもの─」 
総合討論

【趣旨】
 2023〜2024年度、歴史学研究会総合部会は、松原宏之⽒と牧⽥義也⽒を中⼼に企画「Doing History in ⽴⽯:パブリック・ヒストリーの実験と実践」を組み⽴て、若⼿研究者を募って、葛飾区⽴⽯でのポリフォニックな協働的歴史実践を試みた。その著しい成果は、2024年度歴研⼤会特設部会「パブリックヒストリーをめぐる探究・対話・協働―葛飾区⽴⽯における歴史実践―」以降、幾多のイベントを通じて公にされている。この企画が⽇本の現代歴史学において、エポック・メイキングな役割を果たしていることは間違いなかろう。牧⽥⽒は、そののちマイケル・フリッシュ⽒(パブリック・ヒストリーの重要概念“SharedAuthority”の提唱者)を招聘したシンポジウムを開催・運営し、最新論⽂では、歴史学とアートとの協働を論じ同分野をリードしている。⼀⽅北條は、『パブリック・ヒストリー⼊⾨』(菅豊⽒との共編)刊⾏以来各地で地域連携を進めてきたが、今年度は⽴⽯企画とも関わりつつ、⻑野県諏訪郡富⼠⾒町に存在した養狐場の歴史を同地の⼈びとと掘り起こし、定着させてゆく活動(パネル展⽰・講演会・エクスカーション・ワークショップ)をおこなっており、牧⽥⽒とも各所で協⼒している。
 本例会ではこのような経緯を踏まえ、牧⽥⽒を主要報告者に迎えて北條が援助報告を担い、現状「国外事例の紹介」や「理論の整理」に偏りがちなパブリック・ヒストリーについて、地域での実践経験に即して意⾒交換をおこなう。親和的な協働だけでなく深刻な対⽴に⾄る局⾯も踏まえ、同活動の課題や可能性を明確にし、現代歴史学そのものの深化に資することを⽬指す(⽂責企画者:北條)。

予告:第74回上智大学史学会大会 (2024年12月)

日 時:2024 年12月2024年12月15日(日)9:30~

詳細が確定次第、こちらのページにて告知いたします。

開催終了:上智大学史学会・院生会合同月例会(2024年7月)

日 時:2024 年 7 月 13 日(土)13:30~16:30

形 式:オンライン ※Zoomのミーティング機能を使用し、リアルタイムで実施します。

          ※事前申し込みが必要です。

事前申し込み締切:7月9日(火)

下記URLの「申込みフォーム」に入力、送信してください。 https://forms.office.com/r/bSvvTeGZZG

報告・題目:
柯 昱霖(上智大学大学院文学研究科史学専攻 院生) 「戦後福建省南方の村落械闘について -民国末期、人民共和国早期、文革期の比較-」(仮)

中川 亜希(上智大学文学部史学科 教授) 「山の聖域の調査」
 

開催終了:上智大学史学会第73回大会ご案内

日 時:2023年11月19日(日)9:30開始(受付9:15~)

場 所:上智大学四谷キャンパス7号館<受付:文学部共用室B(7号館4階)>

形 式:対面 ※事前申し込みが必要です。

事前申し込み締切:11月8日(水)

下記URLの「申込みフォーム」に入力、送信してください。 https://forms.office.com/r/JqdAvSpe8x

◆ 部会研究発表(9:30~)

アジア・日本史部会 文学部共用室A(7号館4階)

9:30~10:10 生産都市として語られる戦後の大連 西澤 光太郎(上智大学大学院)

10:15~10:55 阿莫城戦闘以後の三国関係と新羅の対外政策 新飼 早樹子(立命館アジア太平洋大学非常勤講師)

11:05~11:45 狂言式楽化再考 浜田 真帆 (上智大学大学院)

11:50~12:30 住宅焼却の目的について 北村 駿之介(上智大学大学院)

西洋史部会 7号館特別会議室(14階)​

9:30~10:10 「啓蒙の世紀」地中海世界におけるイギリス人旅行者とマルタ騎士団 大塚 萌(上智大学大学院)

10:15~10:55 18-19 世紀半ばのリヴォルノのユダヤ人とカバラー 中田 陽奈子(上智大学大学院)

11:05~11:45 20世紀初頭ニューヨーク市における社会福祉制度と民衆生活 牧田 義也(一橋大学専任講師)

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◆ 公開シンポジウム(13:30~17:00)特別会議室(7号館14階)

文化財の保存・活用と大学の役割 ― 地域との連携の可能性 ― 笹川 裕史(上智大学史学会会長) 中澤 克昭(上智大学) 西岡 芳文(上智大学)

13:30~13:35 会長挨拶

13:35~13:40 趣旨説明

13:40~14:30 学校資料がつむぐ地域の歴史

14:30~15:20 麹町・番町地域における伝統の生存戦略―地域文化財の継承・改編・復興― 滝口 正哉(立教大学)

15:20~15:30 休憩

15:30~16:20 上智大学文学部史学科所蔵資料に関する調査報告―今後の保存・活用に向けて― 浅野 友輔(上智学院ソフィア・アーカイブズ)

16:20~17:00 討論 司会:北條 勝貴(上智大学、上智学院ソフィア・アーカイブズ)

◆ 総会(17:00~17:20) 特別会議室(7号館14階)

◆ 懇親会(18:00~20:00)

主婦会館プラザエフ 8階スイセン(変更の場合は入口に掲示)

【懇親会会費】正会員5,000円/学生会員1,500円

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